2017年12月26日火曜日

ディガーランクによるマッチングルールの修正について

トレジャーハントリリースとそのあとの仕様変更についての考察です。

そもそも何があったのか

以下、ざっくりとした時系列です。

  1. 2017/12/14 18:00 に定期メンテナンスが終了し、トレジャーハントがリリースされた。
  2. 財宝探索時の対戦において、プレイヤーから勝てないという声があがる。(筆者が観測したのは公式掲示板とTwitterで、直接運営への苦情がそれなりにあったのではと予想)
  3. 2017/12/15 15:11、「財宝探索で出現する敵部隊の抽選ルール調整(12/15)」というタイトルで「お知らせ」(内容は直近の対応と補償、今後のアップデートの約束)を告知した。内容からすると15時ごろにサーバアップデートが行われた模様。
  4. プレイヤーから勝てないという声は、アップデート前に比べてかなり減った。

何が問題だったのか

少なくないプレイヤーが、勝てないという事態だったようです。
例え自分は大丈夫でも、ほぼ毎チャレンジごとコンティニューしていたプレイヤーがいて、それはさすがに想定とは違うのでは、と多くのプレイヤーが感じたのではと思います。
ただ、前回の記事でも書いたように、体感として勝ってる実感と実際の勝率には多少の乖離があるため、データを残しておくと客観的な検証できると思います。
また、おかしいと声を上げるにしてもクレームを入れるにしても、データがあると説得力がぜんぜん違います。

より深く問題を考察したいところですが、データがない以上は想像でしか話ができないところが多いため、ここではいったん置いておきます。

リリース後すぐのアップデート内容について

以下、「財宝探索で出現する敵部隊の抽選ルール調整(12/15)」からの引用です。
財宝探索で出現する敵部隊について、ディガーランクの近いプレイヤーの部隊から
選択されておりましたが、修正前に含まれていた低ランクのプレイヤーよりも
さらに低ランクのプレイヤーも含んだ部隊から抽選するように変更いたしました。
ここからわかることは、

  • 不具合(いわゆるコードの不備によるバグ)ではない。
  • マッチング範囲の下限はより下に拡張したが、上限は変えていない。
  • マッチング範囲自体は厳密には説明されていない。
というのは確実で、
  • 勝率やコンティニュー回数などの実際の値は、運営が想定していた値よりもかなり悪かった。

と予想しています。

実際のところ、プレイヤーの不満はかなり減ったようなので、リリース当初に問題があったが、すぐに実行できる対応策としては効果があったと思います。
ただこれは運営も十分な対応ではないと考えており、今後の具体的なアップデートも合わせて告知されているます。
これらからリリース当初の状態というのは運営もよくないと考えていたと、推測されます。

一方、すぐに対応できるのならなぜ最初からそうしなかったのか、という批判はあると思います。
数千人規模の各プレイヤーがどのディガーランクになるのか(ディガーランクの分布)、装備や技をあわせての本当の強さはどうなるのか(プレイヤーの勝率)などというものは、正確にシミュレーションできるわけではないので、最終的にはやってみないとわからないことだったと思います。
ちょっとした調整次第で、マッチングの相手が弱すぎて今回の真逆のことも起きえたと思います。
そのため、安全弁としてマッチングの範囲を任意の範囲にできるようにあらかじめ準備していた、と考えています。

マッチングルールはどういう仕様なのか

ディガーランクによるマッチングルールについては、公式ではどういう説明になっているのかを探してみました。(2017/12/26時点)
ここで紹介されていないものもあるかもしれませんが、もしありましたらコメントなどで一報いただけると助かります。


以下、「メンテナンス作業終了のお知らせ(12/14)」から抜粋です。
●財宝探索
 ・探索マップを進みながら宝箱報酬やクリア報酬の獲得を目指すパートになります。
 ・マップ上には他のプレイヤーの部隊が出現し、勝利すると先に進むことができます。
 ディガーランクによって敵の部隊や、報酬の出現確率が変化します。
 ・財宝探索を遊ぶには『戦闘ポイント』が必要になります。
 ・消費した戦闘ポイントは時間経過や回復アイテムで回復します。
 以下、ヘルプの「財宝探索」の項目での記述になります。
ディガーランクによって、探索マップに出現する敵の部隊や報酬の出現率が変化します。
ここではマッチングルールについて、例えば自身のディガーランクと同一の相手と戦う、といったことは書かれていません。

また、「インペリアル サガ 公式生放送(仮)#01」での放送ではトレジャーハントについての言及はありましたので、ここでどういう説明だったかを抜粋します。
その時のプレゼン資料では
敵の強さ報酬の排出確率ディガーランクによって変動
と書かれていますが、ここでもマッチングルールについては書いていませんでした。
一方、 ディレクターの中本さんは、トレジャーハントの説明をするときに以下のことを発言しています(該当部分を抜粋して書き起こし)。
このディガーランクが近いプレイヤーの部隊がトレジャーハントのメインの舞台となる財宝探索パートの探索マップに敵部隊として登場する形になります。
なので、全勝勝ち抜いてしまった猛者は、修羅の国に入ることになるのですけど、それ以外の方々はだいたい同じぐらいの強さの部隊が集まるのということになりますので、結構いい勝負になるのではと考えております。
ディガーランクが近いプレイヤーと対戦する、という内容ですが、これは「財宝探索で出現する敵部隊の抽選ルール調整(12/15)」での記述と同じ表現です。

マッチングルールについてヘルプといったドキュメントにまったく書かれていないのも問題ではありますが、「ディガーランクが近い」という表現は厳密さを欠いた表現で、これはこれで問題があります。
自身のディガーランクをもとに、まったく同じランクなのでしょうか?
それとも、±1の範囲でしょうか?それとも±2の範囲でしょうか?それとも、0~-1の範囲でしょうか?
1~9ディガーランクは範囲は全て同じ幅の範囲でしょうか?
0と10のディガーランクの範囲は下限と上限が頭打ちなため、1~9ディガーランクとくらべてどうなっているのでしょうか?
上記のような疑問がすぐに思いつきますが、「ディガーランクが近い」を「ディガーランクが同じ」と解釈する人もいたはずです。
このあたりがトレジャーハントリリース当初の不満につながった要素でもあると考えています。
この辺りはより厳密な表現をしてヘルプなどにきちんと記載することで無用な不評を買うこともないと思いますし、翻ってプレイヤーのためになると思います。

現状、マッチングルールの仕様についての公開情報は不確かで、ちゃんと理解するには公開情報が足りないと言わざるをえません。

今後の対応について

現時点では、少なくとも「財宝探索で出現する敵部隊の抽選ルール調整(12/15)」に記載されている、財宝探索時のディガーランクの任意選択、は行われる予定です。
財宝探索を開始する際に、敵部隊の抽選を現在のディガーランクから変更して、行えるようになります。
※財宝探索のたびに、現在のディガーランクを最大として任意のランクを選択することができます。
※ランクを変更するとクリア報酬や宝箱報酬の出現率もランクに応じた確率に変更されます
リリース直後の対応と、上記対応を行う、ということは、当面の対応としては妥当じゃないかと見受けられます。
少なくとも、ディガーランクを上げれるだけあげても、今回のような問題は回避できるようになりました。
ただし、これだけでは不十分だと思います。
理由の一つは、ディガーランクをできるだけ上げるメリットがないということです。
言い換えると、プレイヤー部隊が適切なディガーランクにおらずに下のランクにいることが仕様上許され、ゲーム戦略上あまりデメリットがない、ということです。
これについては今後の対策は必要だと考えています。
一案として、例えば、ランクチャレンジで撤退ができない、オート戦闘にさせてわざと負けさせない、といったものです。
オート戦闘にさせるのは実際に対戦相手として対峙するときの挙動と同じになる、というメリットがあります。
もちろん、これらでも抜け道はありえますので、上のランクにいくための何かしらメリットは必要になります。
例えば、ランクが上がることに威力石が貰え、ランクが上になればより多く貰える、ということがあれば、それがランクを上げるモチベーションになると思います。

もちろん、他にもコンティニューで使用する戦闘ポイントの重みを見直したり、ランクごとの褒賞確率や、褒賞そのものや宝箱自体の見直しなど、細かい調整も必要だと思います。
とはいえ、開催ごとにデータを取り、そのフィードバックを重ねて少しずつよくしていくものだと考えていますので、まずは予定されているアップデートが入ったトレジャーハントが、どうなるかを見ていきたいと思います。


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